第六段階 リハビリ(不安定活動)期
この時期は再び活動を開始する時期といえるでしょう。学校へまた通いだしたり、新しくアルバイトを始めたりなど目に見える活動を再開しますので、子ども本人の気持ちもかなり楽になり、親もホッと安心する時です。
ここで注意していただきたいことがあります。それは、アルバイトなどは週に2、3回のペースでスタートするので問題はありません。しかし学校の場合は、「毎日行くのが当たり前」という前提がわたしたちの中にあるので、次のような錯覚をしてしまう可能性が大いにあります。
それは「学校へ行き始めることが出来るようになった = もう大丈夫、毎日行く事ができる」、と錯覚してしまうことです。母親から「せっかく行き始めたのにまた休んだんです。どうしましょう・・・」という相談をいただくのもこの頃です。親としては当然なのですが、つい期待してしまいます。その期待が錯覚を生み出しているといえます。それまで学校を休んでいたのですから、友人関係やクラスの雰囲気、学習面の不安などを感じるのは当然のことです。自分で行くと決めているのですが、いざ行動におこそうと思ったらかなり勇気のいることです。
そのような錯覚を起こしたときの解消方法をひとつお伝えします。自分がケガをしたと想像してください。そのときは十分休養して、よくなってから活動開始しますね。でも最初から全快で再スタートする人はいないと思います。必ずリハビリしながら段階を踏んで慣らしていくはずです。不登校や引きこもりの子も同じです。欠席や遅刻早退をしながら復帰していきます。
【家庭での取り組み】
母親的役割
- 学校に復帰しつつある子どもに「疲れたら休んでいいよ」という感覚で関わる
- 早退遅刻欠席をしても責めない
- 子ども本人が動きやすいようにと先回りをせず、本人のペースを大事にする
父親的役割
- 子どもにできるだけ関わるようにする
- 休日にはスポーツ観戦、スポーツ、アウトドア的活動、買い物など、積極的に外に連れ出す
- 中長期休暇には、自然環境の中に子どもを連れ出す