学習支援

集団生活が苦手な子たちだからこそ経験を積み上げることが大切

スクールプラスに来ている子たちは個人レベルでカウンセリングが必要な子もいますし、個人ではなくグループの中での人間関係で培っていくことが必要な子もいます。発達的な偏りがある子の中には、集団の中で空気感を読めないことがあるので、コミュニケーションの場をなるべく生み出せるようにしています。

例えば、座る席をあえて固定しないで、自分で場所を選んで座ってもらい、その中で自分の立ち位置や関わりを探していくトレーニングをしたり、あるいは自由参加で野外炊飯を行ったりもします。食材を切ったり、火を薪から起こしたり、みんなで協力していきます。もともと集団行動が苦手な子が多いですが、一度集団行動で楽しく過ごせるとそれが自信になったり、お互いのコミュニケーションの中で「この子はこんなふうに気が使える子なんだ」など、発見があったりします。スポーツと同じで練習や経験を重ねることで、子どもたちは変わっていきます。それを無理なく進めていきます。

”勉強”がネックになり学校に戻れない子たちを生み出さない

保護者にお約束しているのは学力保証です。不登校の子が学校に戻れない要因に「授業についていけない」ということがあります。でも勉強はやればできるようになることなので、それで学校に戻れなくなるのはとてももったいないことです。

基礎勉強でつまずいている子でも、教科書や参考書、問題集、必要に応じてプリントを作成し、それらを使って習熟度に合わせて進めていきます。発達に偏りがある子のために「ここからここまでやりましょう」など範囲が明確に示されたプリントなども用意しています。子どもにとっても「フリースクールで自由に過ごしていいよ」としてしまうより、やるべきことがあるとそれだけで気持ちが安定します。

また部屋から出にくいお子さんに関しては、大学生のボランティアが自宅に出向き、話し相手となったり、勉強を教えたりするアウトリーチ支援を行っています。入院してる子の場合には、病院の先生の許可が下りれば病院に行く場合もあります。学生スタッフは年齢が近いので憧れの対象にもしやすく、自分の気持ちを話しやすかったりします。

「困った子」「弱い子」ではなく前に進んでいこうとするチャレンジャー

ここに通っている子たちは、カウンセリングやSSTを受けることを隠しません。カウンセリングの時間になると「あ、私の番だ」と自然にカウンセラーと話します。周囲
もそれが当たり前だと思っていて、終わったあとに「どうだった?」と聞く子もいません。それぞれの課題を受容しているし、それを見つめることがあたりまえだと思っています。

フリースクールに通っている子たちは、もしかしたら世間から「困った子」「弱い子」と思われているかもしれません。しかし彼らは「休む必要があるから休む」というある種、生きづらい道を選べた子たちです。そして立ち止まったままではなく、フリースクールや通信制高校に来て、何とか進んでいこうとしているチャレンジャー。必ず戻る力を持っています。

これからのフリースクール学校との連携でより支援を深めたい

ただその過程はとても大変。特にそれを近くで支える家族の負担は大きい。だからこそスクールプラスでは家族のカウンセリングもセットで行っています。お母さんの中には、「私がなんとかしなきゃ」とプレッシャー抱えている方がいます。親戚や旦那さんから、「母親の育て方が悪い」と言われて、悩みを深くしてしまっていることもあります。しかし、ここではお母さんを否定しません。まずはお母さんの心のガス抜きをして余裕を作っていきます。発達の課題を抱えた子のお母さんにペアレントトレーニングとして、関わり方や声かけの仕方を指導できる体制も今、整えています。

スクールプラスでは「高校を卒業する」「居場所ができた」というところで終わらずに、それぞれが課題に向き合い、摘み残しをせずに羽ばたいてもらえることを目標にしています。なかなか難しいことではありますが、これからフリースクールが義務教育の一環に含まれたら、学校との連携も一層スムーズにできると思います。様々な連携をより深くしていき、生きづらさを抱えている子どもたちを様々な角度から支援していきたいです。

不登校の要因・背景

複合化・多様化の傾向の一つの要因として、「友達関係をうまく築いていくことができない」「相互性のあるコミュニケーションをとることが難しい」「学習のつまずきの積み重ねで自信や意欲が低下してしまう」などの状況の積み重なりで、不登校になる例は少なくありません。

  • コミュニティ総合カウンセリング協会は、フリースクール「総合フォローアップ教室 スクールプラス」を併設しています。
    カウンセリングで心のケアを図り、ティーチングで基礎学力を養成し、コーチングにより目標を持って一人ひとりが社会へ飛び出していく力をつけれるよう指導しています。すべて個別での対応になりますので安心してください。また、人とのコミュニケーション、集団性・社会性を学び、「生きる力」を身に付けさせることを目標に掲げています。
  • もし、お子様が不登校や引きこもりで悩んでいるのでしたら、気軽にご相談ください。
    必要に応じてカウンセリング(個人・家族カウンセリング)を行い、お子様にとって休憩が必要になったと判断した時は、学校とご家庭との連携を取り「学習しなければならない時間数」の厳しい縛りから一旦開放する事も視野に入れ指導していきます。
カウンセリング相談
  • このように不登校や引きこもりの生徒と積極的に関わり・受け入れることで、様々な事例について研修を重ね、社会資源の活用およびネットワークの構築により社会貢献にも努めていきます。